正直微妙だと思いませんか?鬼滅の刃の作者と言えば、言わずと知れた吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)さん。でも、この鬼滅の刃外伝だけは平野稜二(ひらのりょうじ)さんなんです。作者が違うなんて・・・
でも読んでみると、実際はめちゃめちゃ面白かったです!読まないと後悔しますよ!
この物語では、若き日の冨岡義勇と煉獄杏寿郎のエピソードが描かれています。この記事を見れば、その内容が全部わかります!
目次
【鬼滅の刃外伝】アニメ化はある?
現時点では、アニメ化の可能性は低そうです。下記4点がその理由になります。
- 作者が吾峠呼世晴さんではない(吾峠呼世晴さんは監修)。
- 公式ではあるけどスピンオフ。
- 原作がまだ全巻アニメ化されていない。
- 煉獄杏寿郎外伝に、ほんの少しだけ本編のネタバレが含まれている。
仮にアニメ化されるとしても、やはり原作全23巻のアニメ化が先ではないかと思います。個人的には、原作すべてアニメ化された後に外伝もアニメ化されると嬉しいです。
【鬼滅の刃外伝】実は3種類の物語が掲載!!
この物語は【鬼滅の刃外伝】というだけあって、主役は「竈門炭治郎(かまどたんじろう)」ではありません。
そして、残念なことに「我妻善逸(あがつまぜんいつ)」「嘴平伊之助(はしびらいのすけ)」、そして「栗花落カナヲ(つゆりかなお)」などの主要なキャラクターはほとんど登場しません。最後の方にちょろっと出るだけです。私も我妻善逸が大好きなのでとても残念でした。
鬼滅の刃外伝は、水のように冷静な柱「冨岡義勇」と炎のように熱い漢「煉獄杏寿郎」の物語と公式スピンオフ【鬼滅の刃公式スピンオフ きめつのあいま!】が収録されています。かわいい炭治郎たちが楽しく描かれています。
シリアスな物語ばかり見すぎて、ちょっと疲れてしまったら【きめつのあいま】で癒されてください。
【鬼滅の刃外伝】水柱・富岡義勇外伝
「助けてくれだと?わかってる筈だ。命乞いなど無意味と。」
物語は冨岡義勇のこの言葉から始まります。
一見すると刀を持つ義勇に怯えているように見える男。
「ち・・・、誓う・・・、もうしないから・・・」
実はこの男は鬼で、女性を喰らっているところを見られ、義勇に命乞いをしているところでした。
「誓う、もうしないから・・」
と言いながら、鬼は義勇の隙をついて襲い掛かろうとします。
襲いかかってくる鬼に、義勇の冷徹な一振りが。鬼はあっという間に首がはねられてしまいます。間違いなく鬼殺隊で一番クールな男ですね。
水柱・冨岡義勇が任務で北の山へ
鬼の首をはねた義勇のもとへ、伝令を伝えに鎹鴉(かすがいがらす)がやってきます。伝えられたのは、猟師が何人も喰われている北の雪山での任務です。
山には「穴もたず」と呼ばれる人喰い熊が現れ、山のマタギ達も大勢喰われているようです。
マタギとは猟師のような仕事を生業にしている人達のことです。
そしてここで薬の買い付けのために、たまたま雪山に来ていた「胡蝶しのぶ」が登場です。
「人間を食べた熊の胆。仕事柄とても興味あります。もし卸されたら是非とも私に」
笑顔で話すしのぶに、店の女性はドン引きです。
店の外では、父親の仇を討ちに山に入ろうとするマタギの八重(やえ)と、それを止めようとする他のマタギ達が言い合いをしていました。八重は父親と仲間を目の前で熊に襲われ喰われたようです。
しのぶと合流した義勇は、マタギの八重から話を聞くことになります。どうやら八重を襲ったのが鬼ではないかと、しのぶは疑っているようです。しのぶが八重の話を聞いている間、義勇は愛犬のタロに頭を噛まれ続けます。無表情で頭を噛まれ続けるおちゃめな義勇が可愛すぎます。
八重は、父親を襲ったのは確かに熊だったと言い張ります。
「・・・あたしはマタギだ。仇は自分で討つ」
八重は義勇としのぶに、そう告げると愛犬のタロと共に夜の雪山へと向かいます。
衝撃!人喰らいの正体は鬼化した八重の父・又造だった!!
タロに何かの匂いを嗅がせ、先行させる八重。
しばらくすると、ワンワンと鳴くタロの声を聞き八重は駆け出します。次の瞬間、八重が見たのは首だけになったタロの姿でした。
そして八重の視線の先には、タロの胴体に喰らいつく鬼の姿。八重はその姿に見覚えがあります。
その鬼の正体は八重の父親、又造でした。八重はすべて知っていたのです。
唯一の家族、愛犬タロが喰われて、腹が決まった八重は又造にむけて銃を構えます。
八重の放った銃弾は、鬼となった父親の頭を貫通します。しかしそんなことでは鬼が死ぬはずがありません!鬼は、馬乗りになって八重を襲おうとします。
「どうしてあの時…私も喰ってくれなかったんだ…」
八重は村を襲ったのが熊ではなく、鬼となった父親だということを最初から知っていたのです。
涙を滲ませながら問いかける八重に対して、鬼となった又造は
「ヤ・・・・・。エ・・・・・」と返します。次の瞬間、鬼の左腕が両断されます。
義勇としのぶの到着です。
冨岡義勇外伝クライマックス 柱は折れず 義勇は揺れない
いよいよ鬼となった八重の父・又造との戦いが始まります。
「まっ・・・待って・・・!」と叫ぶ八重。
「覚悟を決めろ」義勇はそう言うと、鬼との戦いをはじめます。決着は一瞬でした。
『水の呼吸・肆ノ型 打ち潮』
鬼の首はあっさりと胴体から切り離されます。首だけになった又造は死の間際、八重を見つめ何かをつぶやきます。
「終わりましたね」と八重に告げるしのぶ。その言葉に答える八重。
「うん…。ようやく終わった…。」と、次の瞬間「やっと楽になれる…。」
父親を失い、残された唯一の家族であるタロを失った八重は自らの命を終わらせようと、自分の首に銃口を向けます。しのぶはそれを止めようと走りだしますが、間に合いまそうにありません。
しかし、八重はなぜか引き金を引くことができませんでした。しのぶは馬乗りになり、八重を抑えつけます。
「あんたらに何がわかんだよ・・・・・っ」と泣きじゃくる八重に、義勇が静かに語りかけます。
「・・・言伝だ。おそらくお前に向けて・・・『生きろ』と」
父親の最後のメッセージ。八重に向かってしのぶも語りかけます。
「どうかお気持ちを強く持ってください。私たちも・・・そうでしたから」と。
銃を見つめる八重。
「…そうか。おっ父の血が固まって金具が・・・」
全てが終わり場所はご飯処にうつります。義勇は静かに語ります。
「支えるものがあってこそ、柱は柱足りえる」
柱は折れず 義勇は揺れない。
義勇のもとに、大好物の鯖大根が運ばれてきます。そして満面の笑み(後ろ姿なのであくまで予想です)を浮かべる義勇。
それを見て、しのぶは引きつった表情を浮かべるのでした。
鬼滅の刃 冨岡義勇外伝(完)
もっと鬼滅の刃のことを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
【鬼滅の刃外伝】炎柱・煉獄杏寿郎外伝
さて、次はいよいよ炎柱・煉獄杏寿郎のエピソードです。
煉獄杏寿郎といえば、【劇場版鬼滅の刃 無限列車編】を見てその漢っぷりに感動してファンになった人も多いのではないでしょうか?私も、もちろんその中の1人です。
この外伝では、まだ柱になる前の煉獄杏寿郎と甘露寺蜜璃の物語が描かれます。
「奴についてどこまで話したか。ああ・・・思い出した」銃を手に語りかける一体の鬼。
「クソが…クソが…クソがああああ!」と突如として怒り狂う鬼。次の瞬間、持っていた銃で自らの眉間を撃ち抜く。当然ながら鬼はその程度では死にません。
「頭に血が昇りすぎてあやうく憤死するところだった」人間だったら、憤死する前に出血死していますが・・・そして、冷静さを取り戻し語る鬼。その目には「下弐」の文字が刻まれていた。
煉獄杏寿郎・甘露寺蜜璃の剣術稽古から物語は始まる
場所は煉獄杏寿郎が師範を務める道場。
階級が甲の煉獄杏寿郎と、癸の甘露寺蜜璃が剣術の稽古に励んでいる。
鬼殺隊では柱を除けば「甲」が一番上の、「癸」が一番下の階級になります。
厳しく指導をする杏寿郎と甘味休憩を所望する蜜璃。
そこに手作りの「すいーとぽていと」を持ってくる杏寿郎の弟、煉獄千寿郎。
手作りのお茶菓子を食べながら、しばしの休息タイム。満面の笑みで菓子を頬張る蜜璃。和やかな日常の風景が描かれます。
杏寿郎は、わずか半年で最終選別を通過した蜜璃を祝い、仕立てた羽織を渡します。
「これからは師弟ではなく、仲間として共に歩み頑張っていこう!」
喜びながら、早速羽織を身にまとう蜜璃。
そこに、柱合会議を知らせる伝令が入ります。例のうるさい鴉のご登場です。
炎柱である父親の槇寿郎に、柱合会議を知らせる杏寿郎。
しかしやる気ゼロの槇寿郎は寝たまま振り返りもせず言い放ちます。
「俺は行かない。行きたければお前が行け。俺にはどうでもいい」
結局父親の代わりに、杏寿郎が柱合会議に参加することになります。
柱合会議 煉獄杏寿郎 VS 不死川実弥
柱合会議に参加していた柱は、以下の5人です。
- 岩柱・悲鳴嶼行冥(ひめじまぎょうめい)
- 風柱・不死川実弥(しなずがわさねみ)
- 音柱・宇髄天元(うずいてんげん)
- 蟲柱・胡蝶しのぶ
- 水柱・冨岡義勇
「何故柱でもない隊士がここへ?」杏寿郎に問いかける風柱・不死川実弥。完全に目がイッテます。危ない人としか思えません。
どうして自分が柱合会議に来たのか、槇寿郎の状況を伝える杏寿郎。
「柱が足りねぇ」ぼやく不死川実弥。
「それは問題ない!!俺も炎柱になれば」と明るく宣言する杏寿郎。
そんな杏寿郎に不死川が言います。「そんなホイホイなれるほど柱は甘くねぇんだよ」
実力を確かめるためか、それとも洗礼を与えるためか。不死川が杏寿郎に殴りかかります。ですが、杏寿郎はまったく手をだしません。
「隊員同士の喧嘩はご法度だぞ!」と言いながらも、殴りかかってきた不死川に感謝さえする始末。そんな真っ直ぐすぎる杏寿郎が大好きです。
お館様が暴れん坊不死川を制止します。そして杏寿郎にこう伝えます。
「柱になるための条件 君ならよく知っているね。実は帝都付近で十二鬼月の可能性の高い鬼の情報が入った。君にはその討伐任務に当たってもらいたい。」
そして杏寿郎は、自身の実力を示すために帝都へと向かいます。
鬼滅の刃の柱合会議のモデル!?詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
煉獄杏寿郎 VS 銃使いの鬼「下弦の弐・佩狼」
甘露寺蜜璃と共に帝都での任務につく煉獄杏寿郎。
蜜璃や数名の鬼殺隊士で班を組みます。その時、突如として建物が爆発します。
爆弾を仕掛けたのは下弦の弐・佩狼(はいろう)。救助に向かおうとする蜜璃に遠方の建物から狙撃が!煉獄の制止で蜜璃は、なんとか難を逃れます。
ライフルで狙いを定める狙撃手ですが、捉えていたはずの杏寿郎が突如姿を消します。
気づくと目の前に杏寿郎が現れ、「炎の呼吸・壱の型 不知火」を繰り出します。
腕を斬られた鬼は「全てはこの日のために。煉獄、貴様に復讐する為に」と、笑いながら言います。
未来の炎柱・煉獄杏寿郎と下弦の弐・佩狼の戦いが始まります。
「覚悟しろ煉獄!」笑いながら下弦の弐は、杏寿郎に向かって銃を構えます。
しかし杏寿郎は「誰だお前は」と言い返します。さらには「お前と俺は一切面識は無い!初対面だ!」と言い放つ始末。
下弦の弐はプルプルと身体を震わせます。鬼なのに少し可愛く思える場面です。
奇声を上げながら、自らの頭部を撃ち抜く鬼。
「忘れたなら思い出させてやるまで・・・」
次の瞬間、杏寿郎の後ろの建物が爆発します。帝都中のあちこちに爆弾が仕掛けられているようです。
鬼の内側から銃が出現し、逃げ回る杏寿郎。素早く逃げ回りながら、「炎の呼吸・伍の型 盛炎のうねり」を繰り出します。
日輪刀が首を捉えますが、鬼の首にある影に、刀が沈み込んでしまいます。
そして鬼は、自分もろともダイナマイトで吹き飛ばし、杏寿郎を巻き込もうとします。
大きな爆発が起き、慌てて駆け出す蜜璃の前に下弦の弐が現れます。爆発のせいで体が半分吹き飛び、下半身だけでの姿ですが、鬼はそう簡単には死にません。
一瞬で再生し蜜璃のおでこに銃口を突き付け、口撃まで繰り広げる下弦の弐。蜜璃の精神的ダメージは計り知れません。
未来の恋柱・甘露寺蜜璃絶体絶命のピンチです!
そこに未来の炎柱・煉獄杏寿郎が現れ、「炎の呼吸・伍の型 炎虎」を浴びせます。
「たとえ認められずとも鬼から人を守る為に戦う、それが鬼殺隊だ」頭から血を流していますが、杏寿郎はやはりカッコいいです。
杏寿郎は蜜璃に爆弾を解除するように指示を出します。
蜜璃が爆弾の解除に向かい、下弦の弐と杏寿郎の1対1の戦いが始まります。
甘露寺蜜璃が爆弾を解除 恋の呼吸習得
下弦の弐は血鬼術の影狼を繰り出し、杏寿郎に襲いかかります。
それに対して杏寿郎は「肆の型 盛炎のうねり」で応戦。
場面が変わり蜜璃が爆弾の解除に駆け回っています。
そこに下弦の弐の血鬼術で生み出された、可愛くないワンちゃん(蜜璃曰く)が現れます。
蜜璃が日輪刀を叩きつけますが、斬ることができません。
「煉獄さん助けて・・・」怯える蜜璃。そこで近くにいた親子が、襲われているのを目の当たりにします。蜜璃はとっさに可愛くないワンちゃんに斬りかかります。
戦いながら杏寿郎の言葉を思い出す蜜璃。燃えるような恋心を剣に乗せ、しなやかな動きで悪いワンチャンを殲滅します。
甘露寺蜜璃が恋の呼吸を習得した瞬間でした。
奥義・「煉獄」 煉獄杏寿郎と下弦の弐決着
その頃、杏寿郎と下弦の弐の激しい戦いが続いていました。
激しい戦いの最中、下弦の弐は武士道を否定された過去を思い出します。そして近くにあった刀を手にとります。
『血鬼術 鹵獲腔 影狼(けっきじゅつ ろかくこう かげろう)』
下弦の弐は身体に影を集結し纏い、そして1人の武士として杏寿郎に戦いを挑んできます。
「望むところだ」そう言うと杏寿郎と下弦の弐の刀が激しくぶつかり合います。
そして杏寿郎は『炎の呼吸・玖ノ型 煉獄』を繰り出し、見事下弦の弐の首を斬り落とします。
首を斬られた鬼は、最後に「いい太刀筋だ」と言い残して塵となっていきます。
そして場面が変わり、お館様が杏寿郎にこう伝えます。
「杏寿郎、君は本当に凄い子だ。これからは柱として鬼殺隊を支えてくれるかい?」
「はい」と笑顔で答える杏寿郎。炎柱・煉獄杏寿郎が誕生した瞬間です。
時はすぎ、伊黒小芭内と甘露寺蜜璃が道を歩いています。炭治郎は桜の匂いを感じ、煉獄杏寿郎から受け継いだ日輪刀の唾を取り出します。
責務を全うし、鬼殺隊へ多大な影響を与えた煉獄杏寿郎の意志は、炭治郎や善逸、伊之助に受け継がれていきます。
鬼滅の刃 煉獄杏寿郎外伝(完)
煉獄杏寿郎をもっと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【鬼滅の刃外伝】ネタバレ内容まとめ
以上が鬼滅の刃外伝のネタバレとなります。
それぞれの日常から始まり鬼の討伐まで。本編では描かれることがなかった、それぞれの関係性が外伝では描かれています。今までは知らなかった人気キャラ、柱たちの新たな一面を知ることができます!
煉獄杏寿郎外伝の終盤で、本編のネタバレが少し入ってしまうので、本編読んでない方や劇場版を観てない方は先にそちらから読むことをオススメします。
鬼滅の刃についてもっと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
まとめ
- 現時点ではアニメ化の情報は入っていない。
- 冨岡義勇・煉獄杏寿郎のエピソードと、スピンオフきめつのあいまが収録されている。
- 冨岡義勇外伝では、冨岡義勇と胡蝶しのぶの任務の様子が描かれている。
- 煉獄杏寿郎外伝では、柱になる前の煉獄杏寿郎と甘露寺蜜璃の物語が描かれている。
- 本編や劇場版を観てない方は、そちらから入る方がオススメ。
残念なことに、記事執筆時点でこの【鬼滅の刃外伝】のアニメ化の情報は入ってきていません。ですが、とんでもない人気の鬼滅の刃だけに、これからアニメ化される可能性がまったくないとも言い切れません。今後の展開に期待したいところです。
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