大ヒット映画「鬼滅の刃 無限列車編」を皆さんは見ましたでしょうか？綺麗なグラフィックに手に汗握る戦闘シーン！何と言っても煉獄兄貴こと煉獄杏寿郎がカッコイイ!!
今回の映画では主人公の炭治郎より主人公っぽくなっている、煉獄杏寿郎と猗窩座（あかざ）の関係を紐解いていきたいと思います。
目次
煉獄杏寿郎「心を燃やせ！」
まず鬼滅の刃・無限列車編で私が最初に気になったのが、無限列車の主・下弦の壱・魘夢(えんむ)に眠らされる煉獄さん・炭治郎一行のシーン。ここで煉獄杏寿郎の無意識領域が燃えていたことです。鬼滅の刃では夢の中の無意識領域はその人の深層心理を表します。
ちなみに主人公の炭治郎の無意識領域は綺麗な青空と水面でポカポカしたとても気持ちのいい空間です。炭治郎の凄く良い人感が伝わる無意識領域ですね。そんな無意識領域が燃えているというのは何を表しているのでしょう。
煉獄杏寿郎が無限列車編で眠らされて見る夢は、柱になった事を元・炎柱である父に報告に行く所から始まります。しかし煉獄杏寿郎の報告を聞いても振り返ることもせず、
柱になったから何だ
くだらん… どうでもいい
どうせ大したものにはなれないんだ 俺もお前も
引用：鬼滅の刃７巻
と返します。父に認められないそんな中、弟の千寿郎に喜んでくれたか聞かれ
正直に言う 父上は喜んではくれなかった！
どうでもいいとのことだ しかし！
そんなことで俺の情熱は無くならない！
心の炎が消えることはない！
俺は決して挫けない
引用：鬼滅の刃７巻
と返しています。さらにその後弟を思う言葉を続けます。煉獄兄貴かっこよすぎます！
あの無意識領域は父に拒絶されても弟や責務のために心を燃やして頑張っている情熱と寂しさを表しているのかもしれません。
他にも面白いアニメ情報はコチラ↓
何故あのタイミングで猗窩座が来た・・・
列車内で夢を見せ戦う無限列車の主・下弦の壱・魘夢(えんむ)をなんとか倒したあのタイミングで現れる上弦の鬼・猗窩座・・・みんな満身創痍のタイミングで更に強い上弦の鬼って・・・と絶望した人も多いのではないでしょうか？私も絶望しました(笑)
この絶妙なタイミングでの猗窩座の登場はネット上でも、なんであのタイミングで来たんだって絶望の声が飛び交い、理由があるのではと物議をかもしました。
猗窩座 なぜ来た？
同じこと考えてる人いたw pic.twitter.com/wtNxS9LRaM— ほくろねこ (@hokuro_oni) November 24, 2020
煉獄杏寿郎を鬼に誘うため
ネット上では極度の戦闘狂の猗窩座は、煉獄杏寿郎を鬼に誘って永遠に戦い続けるために来たのではないかという意見も多くありました。確かに戦闘中にも係わらずしつこく何度も「鬼になれ！」と誘っています。
しかし猗窩座と煉獄杏寿郎は初対面でわざわざ初対面の人を鬼に誘うために来ることは無いと思われますので、この意見は間違いのようです。
魘夢(えんむ)を助けるため
他にも魘夢(えんむ)を助けるために現れたのではないか、という意見も多く出てましたが猗窩座は魘夢のことについて一言も触れていません。
助けに来たけど間に合わなかったのならそのことについて少しは触れる発言があってもいいと思われますので、この意見の可能性は薄いです。
手柄を奪うため
手柄を奪うために来たという意見もありましたが、手柄を上げてご褒美（鬼舞辻無惨の血を貰って強くなる）を欲していた鬼と違い猗窩座はこのことについても何も言っていません。
また猗窩座の性格上他人から血を分けて貰って強くなるより、自分で鍛錬をして強くなりたがっているように思われますので、この説も違うと思います。
上司の命令に逆らえなかった
様々な憶測が飛び交いましたが、どれもしっくり来ないので原作を読み返してみましたら普通に答え書いてありました（笑）
何故あの絶望的タイミングで猗窩座が登場したのかというと、鬼のボスである鬼舞辻無惨（きぶつじむざん）の指示のようです。流石の猗窩座も上司の命令には逆らえないようです。
鬼の世界も意外とブラックですね・・・
猗窩座が”至高の強さ”を求める悲しい過去とは
無限列車編だけ見た人は猗窩座のことを煉獄兄貴を殺した戦闘狂の嫌な鬼くらいに思われていると思いますが調べてみると、猗窩座にも壮絶な過去があり、何故”至高の強さ”を求めるか見えてきたので紹介します。
猗窩座は人間時代狛治（はくじ）という名前でした。狛治の家は貧しく父親が病気で何とかして薬代を稼がないといけなかった。しかしまだ子供だった狛治にはそんなに大金を稼ぐことは出来ず、仕方なく盗みを働き薬代を手に入れていました。
盗みが見つかっては、拷問され腕に罪人の証である刺青を入れられてしまいます。この刺青が鬼になった猗窩座は全身に出ています。犯罪は勿論ダメですが、父親の薬のために盗みをした子供に拷問して罪人の証の刺青まで入れるのは少し可哀想ですね・・・
そんな苦難にあっても辛いとは思わなった狛治。ただ自分のせいで息子を犯罪者にしてしまった父親は狛治が自由に正しい道に行けるように自ら首を吊り自殺してしまいます。
父親を亡くした狛治は江戸から流れ、地方で「素流（そりゅう）」という拳法の道場で師範をやっている慶蔵に出会い気に入られます。狛治は慶蔵のもとで、病弱な慶蔵の娘・恋雪（こゆき）の看病をしながら素流（拳法）の修行をする生活を送ります。
父親の看病で慣れていた狛治は、恋雪の看病を苦と感じず、恋雪に当たり前のように「生きている未来」を語れました。生きることを諦めかけていた恋雪はその言葉で狛治に惹かれ、狛治が18歳恋雪が16歳の時に慶蔵から道場を継いで、恋雪と一緒にならないかと誘われます。
しかし、やっと幸せになれると思った矢先に、慶蔵の道場を疎ましく思う剣術道場の門下生が慶蔵の家の井戸に毒を盛り、慶蔵と恋雪が殺されてしまします。
怒り狂った狛治は素手で剣術道場を襲い、67人を殺害します。67人を素手で殺した話は「鬼が出た」という噂になり鬼舞辻無惨の耳にも入り、確認しに来た鬼舞辻無惨により狛治は鬼にされ猗窩座となったのです。
不幸すぎる狛治の生立ち・・・強くならないと大切な人を守れない！そんな思いから”至高の強さ”を求める鬼になってしまったようです。この生立ちを知れば猗窩座を見る目が変わりますね。
猗窩座と煉獄杏寿郎の関係と呼び捨てにするワケ
鬼滅の刃・無限列車編を見た人は、煉獄杏寿郎に対して何で猗窩座が親し気に「杏寿郎」と呼び捨てにしているのか気になったのではないでしょうか？「あれ？初対面じゃないの？」と私も気になったのでちゃんと調べました（笑）
結論から言うと、猗窩座は誰にでも呼び捨てでした（笑）原作の無限城編では炭治郎のことも「炭治郎」、富岡義勇のことも「義勇」と呼んでいます。
猗窩座がまだ人間だった頃はまだ一般庶民は苗字がなく、貧しい家の出身の猗窩座も苗字が無かったので名前で呼ぶのが当たり前だったようです。
ただ猗窩座は弱者に対して全く興味がなく、価値も無い（強さだけが存在価値）と思っているようですので、名前を呼ぶ事がその人物を強者として認めた証ともいえそうです。また猗窩座は意外とお喋りで弱者とは話すことも嫌がりますが強者とは積極的に話したがります。
ちなみに無限列車編では強者と認められず、名前を呼んでもらえなかった炭治郎も無限城編では強者として認められ「炭治郎」と呼ばれます。
名前を呼ぶということは、強い人に対する猗窩座なりの敬意だったのかもしれません。煉獄杏寿郎も猗窩座にとって名前を呼ぶ価値のある敬意の対象だったのだと思います。私的には性格や発言だけで十分に煉獄兄貴は敬意の対象になると思います（笑）
煉獄杏寿郎の熱い名言集
煉獄杏寿郎の魅力を語る上で欠かせないのが、男気溢れる名言です。煉獄杏寿郎の魅力が詰まった名言をいくつか紹介します。
昨日の自分より確実に強い自分になれる
主人公の炭治郎が身体能力が上がる呼吸法「全集中の常中」が使えることに褒め、指導し導いている時のセリフです。褒めて、指導し、導く。こんな上司や先輩がいたら学校や職場も楽しくなりますね。
老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ
これは煉獄杏寿郎が猗窩座に「鬼にならないか？」と誘われ、断った時のセリフです。
老いるからこそ 死ぬからこそ 堪らなく愛おしく尊いのだ
強さというものは肉体に対してのみ使う言葉ではない
引用：鬼滅の刃８巻
と続きます。人間の死があるからこそ生が輝くという哲学的なセリフですが、この後に弱者と罵られた炭治郎を弱くないとフォローしています。
しっかりした芯があり後輩のフォローも欠かさないそんな心の強さも煉獄杏寿郎の人気の秘密かもしれません。これは響かない人はいないセリフですよね。
俺は俺の責務を全うする！！ここにいる者は誰死なせない！！
猗窩座との戦闘中に煉獄杏寿郎が言ったセリフです。左目が潰れ、肋骨が折れて、内臓が損傷し致命傷を受けてなお戦い奥義を出す前に言います。そんな極限状態でも心が折れず、みんなを守るという責務を全うしようとする煉獄杏寿郎の責任感が表れている一言です。
他にも↓など、煉獄杏寿郎は名セリフが多い熱いキャラクターだとわかります。
- この煉獄の赫き炎刀がお前を骨まで焼き尽くす！！
- 竈門少年俺は君の妹を信じる
- 心を燃やせ
- たとえ認められずとも鬼から人を守るために戦うそれが鬼殺隊だ！
猗窩座との戦闘から見えてくる煉獄杏寿郎の責務とは⁉
煉獄杏寿郎と猗窩座の戦闘はどちらも強く迫力のある派手な技の出し合いも魅力ですが、その戦闘中に致命傷を負った煉獄杏寿郎が見る母の記憶！そこから見えてくる煉獄杏寿郎の責務を分析してみました。
病気でもう余命が長くないことを悟った煉獄杏寿郎の母が煉獄杏寿郎に「なぜ自分が人より強く生まれたかわかるか」と投げかけます。「わからない」と答える煉獄杏寿郎に母は「弱き人を助けるためです」と諭します。
煉獄杏寿郎と猗窩座の戦闘は最終的に煉獄杏寿郎が命を落としてしまいます。ですが、炭次郎が言うように煉獄杏寿郎はその場のすべての人を守りぬいた。責務を全うしたといえるでしょう。
命を落としてまで責務を全うした煉獄杏寿郎は負けてはないと言ってもいいのではないでしょうか。涙なしでは語れない煉獄杏寿郎の最期ですね。
そんな煉獄杏寿郎に母は笑ってくれています。
まとめ
- 猗窩座登場の理由は鬼舞辻無惨の指示でした！
- 猗窩座は大切な人を守れなかった悲しい過去のせいで至高の強さを求めるようになりました！
- 猗窩座が煉獄杏寿郎を呼び捨てにするのは「誰にでも呼び捨て」でした！
- 煉獄杏寿郎は辛いことがあっても心を燃やし、弱い人を守るカッコイイ漢でした！
涙無しには語れない大ヒットアニメ「鬼滅の刃」特に劇場版「鬼滅の刃・無限列車編」では煉獄杏寿郎と猗窩座の手に汗握る戦闘シーンと、その両者の過去や戦う理由に涙腺が崩壊しました。
名作を生み出してくれた吾峠呼世晴先生ありがとうございます。
